週刊「水」ニュース・レポート    2013年8月14日号

 

 

 

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南アジアの主要2河川(インダス川、ガンジス川)に水を供給している氷河の規模は21世紀中に大幅に減少するものの、当面、水の需要は満たされるだろうとの研究が、8月4日の英科学誌『ネイチャージオサイエンス』に掲載されました。

 

 

地球温暖化によって、ヒマラヤの氷河が減少することについては、科学者たちの意見は一致しています。

最近も

 

 

などの研究報告がされています。

しかしながら、失われる氷の量やその速度、さらに利用可能な水量への影響については、まだほとんど合意がありません。

そうしたなか、今回オランダの研究チームは、南アジアの主要2河川について、気温の変化が小幅なモデルと大幅なモデルを用いて、シミュレーションしました。

そして、「いずれのモデルでも氷河は減少したものの、少なくとも2050年までは氷河融解による水の総量は増え続ける」と結論づけています。

インダス川、ガンジス川流域は、大量の食料生産を行う地域であり、水量の不足によって「水の奪い合い」も懸念されていましたから、水量が確保されるという報告は喜ぶべきものなのかもしれません。

一方で、氷河融解の被害は深刻になります。

ヒマラヤでは、乾期に雪が少なく、雨期に雪が多いのが普通でした。

ところが、10年前から乾期にも雪が降るようになり、数年前からは雨に変わりました。

氷河は解け、湖となってたまり、それが決壊して大洪水を起こします。そのたびに複数の集落が流されてしまいます。

日本では「地球温暖化」について、あまり語られなくなりました。最高気温を記録したことを無邪気に喜んでいたり、「地球は寒冷化に向かっているのだから、もう大丈夫」などという人もいます。

しかし、現象としての氷河融解は加速しています。すでに変わってしまった環境にいかに適応していくかを考えるフェーズに入ってるとも言えます。

そういう意味では、日本の雨の降り方の変化、気温の変化なども「異常気象」と捉えるのは愚の骨頂で、いかに対応するかを考えなくてはなりません。

さらに言えば、インダス、ガンジスでの「氷河融解による水の総量の増加」は2050年までとされています。いまから約35年間は水は増えますが、その後は、氷河融解後には、水を失うことも示唆されています。

 


 

 

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