週刊「水」ニュース・レポート    2014年10月8日号

 

 

 

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ダムや堤防に頼らない治水対策が注目されそうです。

現在、温暖化やヒートアイランド現象の進行にともない、豪雨の頻度が増加しています。

気象庁では、1時間に50㎜以上80㎜未満の雨を「非常に激しい雨」、80㎜以上の雨を「猛烈な雨」と表現しています。2013年の「非常に激しい雨」は237回。「猛烈な雨」は25回で、1975年から2013年までのトレンドは増加傾向にあります。

ヨーロッパでは、2013年の大洪水で120億ユーロ、日本円で約1.7兆円の損害が出ましたが、このレベルの洪水の頻度が、2050年までに1.5倍になると言われています。ヨーロッパでは洪水に備えて大規模な予算を組み始めています。一方、日本での対応は遅れていましたが、ここに来て、ようやく重い腰を上げました。

焦点となるのは、その方法です。

これまでの日本は、どんな大雨が降ろうと、普段どおりの生活ができるような国土整備を目指してきました。でも、そうしたインフラを整備する財政的な余裕は残念ながらもうありませんし、インフラを整備することでさらに地球に負荷をかける場合もあります。

ですから、「すみやかに非難する」「雨水をためる」「森林を整備し保水能力を上げる」など、なるべく低コストで、なおかつ地球に負荷をかけない方法で行う必要があるでしょう。

たとえば、2014年、滋賀県で「流域治水条例」ができました。200年に1度の大雨を想定した浸水危険区域を指定し、地盤のかさ上げか避難所整備を求める内容です。流域治水政策はヨーロッパやアメリカでは当たり前ですが、日本ではダムや河川整備による治水が主流でした。滋賀県の条例は、ソフトな国土強靭化政策といえるものです。

有識者会議で「ソフトな国土強靭化政策」がまとまることを期待します。まちがっても「景気浮揚になるから」などと「ハードな国土強靭化政策」に動いてはいけません。「景気浮揚」といっても一部の業者が一時的にもうかるだけであって、あとには借金洪水が待っています。

 


 

 

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