週刊「水」ニュース・レポート    2014年12月17日号

 

 

 

【今回厳選したニュース】

 

  • 「企業による大量の水使用が『世界の水危機』の要因に」
  • (週刊SPA!  2014年12月23日号)
  • http://nikkan-spa.jp/766576

 


 

 

【ニュースを見る目】

 

この記事は危機を煽るだけになってしまっているので、解決へ向けた動きについて紹介したいと思います。

たしかに「水危機」について世界中のリーダーたちが懸念しており、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)でも、水資源の需要がエネルギー生産分野を中心に高まっていることに触れ、「水が今後、石油よりも貴重な資源」になる可能性を示し、「人類は今後20年以内に、水資源獲得の熾烈な競争を演じるだろう」と予測しています。

同会議が、2012年に発行した「グローバルリスクレポート2012」の「社会的リスク」では、「食糧と水不足の危機が、今後10年間で発生する可能性が非常に高い」と報告されています。「水リスクはほぼ確実を起きる」「起きた場合のインパクトはもっとも大きい」との予測もあります。

僕は憂うことはよいことだと思います。でも、憂いているだけでは、何も変わりません。リスクはヘッジする必要があります。

 

  • 「悲観主義者は、間違っているが、役に立つ。楽観主義者は、あっているが、役に立たない」

という言葉がありますが、僕なりに解釈すると、

 

  • 「悲観主義者は、結果として間違っているが、現状を変える役に立つ。楽観主義者は、結果としてあっているが、現状を変える役に立たない」

という事であって、最悪を考えて行動していくことが何より大切です。

現在、世界のビジネスリーダーが水リスクを意識し、問題解決に向かって動き出しました。その1つとして、国連グローバル・コンパクトから派生したCEOレベルの企業間同盟「CEOウォーター・マンデート(CEO Water Mandate)」があります。

これは企業が、将来の水不足が自社に与えるリスクの特定・管理(マネジメント)に関する活動支援を目的に設立され、徐々に参加企業数を伸ばしています。

「CEOウォーター・マンデート」の設立は2007年ですが、最初の参加企業数は5社に留まっていました。その後、国連グローバル・コンパクトへの参加企業のうち、企業の水資源への依存度を示す「ウォーターフットプリント」が高い企業や、サプライチェーン内における水使用への責任が主要課題となっている企業を中心に参加企業が増えてきました。現在では、世界で約100社が署名しています。

署名した企業は水と関係の深い企業が多く、たとえば、飲料水メーカーのコカコーラ、ハイネケン、食品メーカーのネスレ、化学メーカーのダウ・ケミカル、アパレルメーカーのH&M、リーバイス、ナイキなどです。

いまのところ日本企業は署名していません。しかしながら、日本企業の生産活動は海外の原材料や部品に支えられていて、そこで大量の水をつかっています。サプライチェーン全体を見ると、ほとんどの日本企業は水リスクを抱えています。「CEOウォーター・マンデート」は一例ですが、こうした活動に積極的に参加し、リスクを回避していくことが重要です。

 


 

 

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