週刊「水」ニュース・レポート    2015年4月22日号

 

 

 

【今回厳選したニュース】

 

  • 「全国47都道府県 水についての意識実態調査  おらが町の水自慢!
    地元県民に愛される水ランキング  『熊本県』『富山県』『鳥取県』が同率1位!」
  • (水を考えるプロジェクト  2015年4月21日)
  • http://www.mizu-kangaeru.jp/

 


 

 

【ニュースを見る目】

 

皆さんは、地元の水を「おいしい」と思っていますか?  「安全だ」と思っていますか?

“水”の安全性や選び方、活用方法を改めて考え直すことを目的とする「水を考えるプロジェクト」が全国47都道府県の10代から60代の男女4,700名(男女各都道府県50名ずつ)を対象に、「水についての意識実態調査」を実施しました。

質問は2つ。

1つは「現在お住まいの地域の水をおいしいと思いますか?」

もう1つは「あなたは水の安全性を意識していますか?」

皆さんの答えは「はい」ですか?  「いいえ」ですか?

1つ目の「現在お住まいの地域の水をおいしいと思いますか?」に対し、「はい」と答えた人が多かったのは、「熊本県」「富山県」「鳥取県」(3県が同率1位)でした。ランキング上位の都道府県では、米を炊くにも、味噌汁を作るにも、水道水をそのまま使用していることがわかりました。

一方、関東・近畿・中部の大都市圏は20位圏外にランクされ、こうした地域では、おいしい水を求めて、“浄水器” “ミネラルウォーター” “ウォーターサーバー” を活用している実態があきらかになりました。

 

では、2つ目の「あなたは水の安全性を意識していますか?」に対し、「はい」と答えた人が多かったのはどこだったでしょうか?

なんとここでも「熊本県」が1位を獲得。

つづく2位は「埼玉県」、3位は「山梨県」「福岡県」が同率でランクインしました。

 

2つのランキングを見比べると、多くの都道府県では、一方の順位が高いと、一方の順位は低くなる傾向があります。

まず、地元の水がおいしいと思っていると、安全性への意識が低くなります。

たとえば「地元の水がおいしい」2位の鳥取県は「安全性への意識」は32位、「地元の水がおいしい」3位の富山県は「安全性への意識」は42位です。

反対に「安全性への意識」2位の埼玉県は「地元の水がおいしい」が44位、「安全性への意識」3位の福岡県は「地元の水がおいしい」が46位です。こうした地域では水道水離れがすすんでおり、今回の調査で、埼玉県は4人に1人がミネラルウォーターを利用、福岡県は他の都道府県の約3倍ウォーターサーバーを利用が多いことがわかりました。

「地元の水がおいしい(地元の水への満足度)」と「安全性への意識レベル」が反比例する傾向を見せるなかで、両方で1位に輝いたのが熊本県です。「地元の水がおいしい」と思い、同時に「水の安全性への意識が高い」。全国的にはとても不思議なことだと思いませんか?

熊本でタクシーに乗ったとき、運転手さんが「ここには何もないけど水はうまいよ」と話しかけてきたことがありました。「何もないけど」は謙遜でしょうが、たしかに熊本の水はおいしいです。ホテルマンが「蛇口からミネラルウォーターが出ます」と誇らしげなのもうなずけます。

熊本の人は地元の水の味に誇りをもっています。

と同時に安全面への意識も高く、安全な水を自分たちで守るとりくみを行っています。

熊本市の水道水の水源は100%地下水ですが、減反政策で田んぼに水が張られなくなると、少しずつ水量が減ってきました。

そこで熊本の水をつかう企業が協力して、稲刈り後の田んぼに水を張りはじめました。さらには安全な水を次の世代に引き継ぐため、農薬をつかわない農業が奨励されています。市民は地元の田んぼで育った米を食べ、無農薬の野菜を買います。それが水を守ることにつながるからです。

市民が協力的なのは、自分たちの飲み水がどこで育まれ、どのような過程を経て、家庭までやってくるかがわかっているからでしょう。

地元の水に満足するだけでなく、その水の安全性や持続性を考える熊本の素晴らしさが明らかになった調査とも言えますね。

 


 

 

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