週刊「水」ニュース・レポート    2015年7月15日号

 

 

 

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政府は7月10日、森林や河川、農地を保全し、水資源を確保するための「水循環基本計画」を閣議決定しました。昨年制定された水循環基本法には「水循環基本計画を定める」ことが明記されていますが、施行後初の計画が策定されたことになります。

今回の計画を簡単にいうと、流域ごとに自治体や国、有識者などが参加する「流域水循環協議会」を設置することが柱となっています。これによって複数の自治体にまたがり管理が難しかった河川や地下水を、流域単位で一体的に管理することになります。具体的には、平成27年度中に、先行的にいくつかの流域で流域水循環協議会を立ち上げ、当該流域で流域水循環計画を作成。それらを受け、計画の作成を全国で水平展開します。

「流域水循環協議会」では、水循環に関する情報を共有し、流域水循環計画を策定します。15年度から5年間の計画で、水環境の保全と回復、危機的な渇水への備え、地下水の保全を行う方針になっています。

 

このなかで重要な課題とされているものは以下の4つです。

 

  • 危機的な渇水への円滑な対応
    流域における危機的な渇水に対する体制整備等平常時からの備えを推進
  • 水環境の保全と回復
    流域の関係者が共通の目標設定のもと、役割分担を明確にするなど、体制整備に総合的に取り組む
  • 地下水マネジメント
    地下水挙動の実態把握、保全・利用に関する地域の合意形成やその内容の実施等持続可能な地下水の保全と利用の推進
  • 教育・普及啓発の推進
    「水の日」における本部主催行事の開催、各分野の専門家、民間企業、教育機関と連携した教育の推進

とりわけ重要なのが「地下水マネジメント」ではないかと考えます。「地下水保全法」が準備されながらも審議は進んでいません。法整備がされていないうちは、地下水の位置付けも不明確です。また、地下水の実態を把握するには予算が必要ですが、それをどこがまかなうのか。計画を実行に移すには、課題山積と言えます。

 


 

 

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