週刊「水」ニュース・レポート    2015年10月8日号

 

 

 

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1950年にシンガポールの13%を占めていたマングローブ樹林は、浸食などの被害で0.5%にまで減少しました。そこに暮らす小動物や渡り鳥たちには、絶滅が懸念される種類も多いのです。

シンガポールでマングローブの植林が本格的に始まり、キッコーマンが4200万円の資金援助を行いました。キッコーマンの茂木友三郎取締役名誉会長は「多くの水を使うしょう油作りには、自然保護活動は重要」と述べています。

しょう油作りと水について考えてみましょう。

同じ発酵食品である日本酒と同じ様に、しょう油作りでも仕込み水は重要です。一般的な醤油作りは、塩素消毒されている水道水が使われている場合もありますが、きれいな湧き水や地下水を選んでつくる会社もあります。

でも、それだけではありません。

醤油の原料は、水のほかに、大豆、小麦、塩。そこに麹菌や乳酸菌、酵母などが働き、おいしい醤油となります。

醤油の原料は、大豆、小麦、塩、水、そして麹菌です。主な原料となる大豆の国内自給率は5%、小麦は14%です。このように、醤油の主な原料は海外からの輸入に頼っているのが現状。大豆や小麦などを育てているのは海外の水。つまり醤油作りは海外の水に依存しているということになります。

キッコーマンが海外の水環境保全に積極的な背景にはこうした事情があるのではないかと推察しています。

 

キッコーマンは、国連グローバル・コンパクトによる「CEOウォーターマンデート」に日本企業としてはじめて署名しました。

「CEOウォーター・マンデート」は企業が、将来の水不足が自社に与えるリスクの特定・管理(マネジメント)に関する活動支援を目的に2007年に設立されました。

国連グローバル・コンパクトへの参加企業のうち、企業の水資源への依存度を示す「ウォーターフットプリント」が高い企業や、サプライチェーン内における水使用への責任が主要課題となっている企業を中心に参加企業が増え、現在では、世界で約100社が署名しています。

署名した企業は水と関係の深い企業が多く、たとえば、飲料水メーカーのコカ・コーラ、ハイネケン、食品メーカーのネスレ、化学メーカーのダウ・ケミカル、アパレルメーカーのH&M、リーバイス、ナイキなどです。

日本企業の生産活動は海外の原材料や部品に支えられていて、そこで大量の水をつかっています。サプライチェーン全体を見ると、ほとんどの日本企業は水リスクを抱えています。

今後はキッコーマンのように「CEOウォーター・マンデート」など水を保全する活動に積極的に参加していくことが重要でしょう。

 


 

 

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