週刊「水」ニュース・レポート    2015年11月20日号

 

 

 

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エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米のペルー沿岸にかけての広い海域で、海面水温が平年より高い状態が約1年続くことを指します。これは海水の移動に関係しているので、どこかが温かくなると、どこかが冷たくなります。太平洋西側のフィリピン沖では逆に海面水温が低くなり、結果的に日本付近で冬型の気圧配置を弱める傾向があります。

今回のエルニーニョは、1月から海水温が上がり、10月の平均海水温が平年値プラス2.7度まで上昇しました。これは10月としては1950年以降2番目に大きい値です。国連の機関である世界気象機関(WMO)の専門家によれば、現在のエルニーニョ現象は10-1月までの間にピークを迎え、過去最大規模になると言われ、「スーパーエルニーニョ」とか「ゴジラエルニーニョ」などと呼ばれています。

米再保険大手のエーオンベンフィールドが3日公表した大災害の月次調査報告書によれば、エルニーニョ現象が強まっており、干ばつによる世界の経済損失は、今後数カ月以内に80億ドルを超える可能性が高いといいます。

すでに各地で大きな被害をもたらしています。

アフリカ東部のエチオピア・・・雨期の6〜8月に雨不足に見舞われ、農作物の不作で約820万人に食料援助が必要な状況。

アフリカ南部のマラウイ・・・干ばつや洪水が発生し、10月から来年3月にかけ280万人に援助が必要。

インドネシアのスマトラ島・・・干ばつによる山火事が発生。

では、日本はどうなるでしょうか。

気象庁は、今年12月〜来年2月について、北海道と東北地方を除く東日本から西日本にかけ、軒並み平均気温が平年より高くなると予想しています。

日本海側では降雪量が平年より少なく、太平洋側では降水量が平年より多くなると発表しています。特に低気圧の接近や上空の寒気の南下など条件が重なった場合は、本州南岸を発達しながら進む「南岸低気圧」が発生します。大雨や大雪につながります。

 前回、同規模のエルニーニョが発生した1997年には、西日本で記録的な暖冬、太平洋側では天候が崩れる日が多く、平年の2倍の降水量を記録しました。これからどのようなことが起きるかというと、

 

  • 日本海側では雪が降らない。日本海側のスキー場は営業がむずかしくなる。
  • 太平洋側で大雪の可能性。首都機能マヒ。もしかすると成人式やセンター試験に影響かも。

などが考えられます。いまから警戒しておきましょう。

 


 

 

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