週刊「水」ニュース・レポート    2016年1月27日号

 

 

 

【今回厳選したニュース】

 

  • 「九州中心に断水続く 15県で約15万7600世帯」
  • (NHK 2016年1月27日)

 


 

 

【ニュースを見る目】

 

じつは、今朝(1月27日)TBSテレビ「あさチャン!」に出演し、この問題について話しました。

強い寒波で気温が下がったために、凍結による水道管破損が相次ぎました。日頃暖かい地方からの破損報告が多いようです。露出配管の破裂は、指先の毛細血管が手袋をしていなかったため(普段暖かい地域はとくに)に切れてしまったようなものです。

水道管の凍結を防ぐには、屋外の露出管に保温材や布を巻く、市販チューブを巻く、メーターボックスに砂や布入りのポリ袋を詰めたりするのが効果的とされています。

凍結で水が出なくなる場合を想定し、飲料水などの「ため置き」も大切です。

凍った水道管は気温が上がれば自然と溶けますが、すぐに水が必要な場合は水道管にタオルをかけ、ぬるま湯で溶かす方法もあります。

熱湯をかけると逆に破裂する恐れもあります。

「露出していることに加え、古くなっていることも破損の原因かもしれない。でも交換にはお金がかかるから」と言う声もあります。じつはそうなのです。

「あさチャン!」での話題は、寒波にともなう露出配管の破裂と、寒波とは関係なく起こっている老朽化の破裂の違い、でした。

昨年12月31日に毎日新聞が、今回、破裂事故が相次いだ九州地方、西日本の水道管事故(昨年分)を掲載しています。

 

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  • 3月30日 北九州市八幡西区で配水管が破損し、市道が冠水。約320世帯に断水などの影響
  • 9月28日 北九州市若松区で水道管が破裂し、国道が一時冠水。約20世帯が断水
  • 10月6日 奈良県桜井市で水道管が破損し、約4600世帯に断水などの影響。15小中学校で給食が中止に
  • 10月18日 山口県下関市の県道で水道管から水が噴き出し、約110世帯が断水など。県道も一時通行止めに
  • 11月20日 長崎市で国道に埋設された水道管が破裂し、道路が陥没。約1500世帯が断水し、約12キロの渋滞が発生。周辺では11月10、18日、12月13日にも水道管が破損し、断水が発生
  • 12月17日 長崎県佐世保市で市道に埋設された水道管が破裂。約500世帯が断水
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本管の老朽化は加齢のために動脈硬化を起こしているようなものです。水道事業は全国の市町村などが運営しており、1970年代から90年代にかけ集中的に水道管の敷設が進められてきました。老朽管の大量更新期を迎えたのに加え、人口減少地域では水道事業の収益が悪化し、水道料金の値上げの動きも続いています。

40年の法定耐用年数を過ぎた老朽管が初めて全体の1割を超え、総延長が7万キロ近くに達しています。自治体などが運営する水道事業者の財政難で更新が追いつかず、各地で破裂などによる断水が続出、水道料金の値上げにもつながっています。抜本対策のめどがつかず、このままでは30年後に老朽管が6割近くになる見込みで、私たちの生活に大きな影響を与えるでしょう。

 


 

 

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