週刊「水」ニュース・レポート    2017年3月22日号

 

 

 

【今回厳選したニュース・レポート】

 

  • 「ウォーターリテラシー・オープンフォーラム、国連の水機関 UNWaterに情報発信 水を大切にする100のコツ」
  • (アクアスフィア 橋本淳司)
  • https://m.youtube.com/watch?v=Z30toT6kDO0

 


3月20日にウォーターリテラシー・オープンフォーラムが国際基督教大学国際会議場で行われ、高校生、大学生、一般の方、合計53名が参加しました。

世界的に水不足が広がり、水を持続的に活用しながら生活していくための知識「ウォーター・リテラシー」が求められています。そこで、水の体験やアクティビティ、参加者同士の対話を通じ、「次の世代に伝える水のこと」を考える場として、ウォーターリテラシー・オープンフォーラムがつくられました。

2012年にスタートし、今回が6回目の開催となります。

一昨日は3月22日は「世界水の日」を目指し、今年の世界共通テーマである”WasteWater“について多様な視点から考えました。

UNWaterはWasteWaterについて主に汚水の再生を考えているようですが、Wasteには「むだ」「汚れ」などいろいろな意味がありますよね。そこで、あらためて参加者それぞれのWasteを考えました。

まず、大学生、高校生による4つのアクティビティと2つのセッションを体験しました。

4つのアクティビィと2つのセッションは以下のとおりです。

 

  • 東京農工大生による「文明の発達と森と水」
  • WaterAidジュニアスピーカー(高校生)による「世界のトイレと衛生事情」
  • NPO法人CFFジャパンに所属する大学生による「マレーシアでの食品リサイクルと農業」
  • 三島北高校生とノコプロジェクトメンバーによる「シンガポール、インドでの雨水活用」
  • 国際基督教大学学生による「イスラエルの海水淡水化と水の3R」

その後、参加者全員で「水を大切にするための100のコツ」を考え、国連水機関であるUNWaterに提案しました。

投稿した動画は以下です。ぜひ「世界水の日」である今日ご覧いただき、皆さんにも「水を大切にするコツ」を考えていただければと思います。

 

ぜひ、いろいろな方とご覧になっていただければと思います。

 


 

【今回厳選したニュース・レポート その2】

 

 


八千代エンジニアリングの藤原さんという方に、日本の食卓にのる食べものは世界各地の水でつくられている、という話をしたところ、「おもしろいですね。動画にしてみましょう」とできあがったのがこの動画です。

 

いかがですか?

いろいろなことに気づく、楽しい動画ですよね。職場や学校などでこれを見て、気づいたことを話し合うワークショップなどやると面白いかもですね。

藤原さん、ありがとうございます。

私もいろいろなことを考えちゃいました。

私は天ぷらうどんが好きで、地方取材に行くと、駅の立ち食いうどん店に入ります。うどん、つゆ、天ぷらの具材など、地方や店によって少しずつ違うのが楽しみです。

先日、都内の立ち食いうどん店で注文しました。チクワ天ぷらうどんを頼んだはずでしたが、店員さんの勘違いで、立派なエビ天ののったものが出てきました。

ちょっとラッキーと思いつつ、この天ぷらうどんの材料のうち、国内で100%まかなえるものがどのくらいあるのかと、考えてしまいました。

まず、うどんはどうでしょう。

日本人変麺が好きです。関西うどん、きしめん、素麺、ほうとう、うーめん、讃岐うどん、伊勢うどんなど、数えあげたらきりがありません。でも原料の小麦は輸入されているものも多く、100%国内産というわけではありません。

エビ天はどうでしょう。

日本人はエビも大好きです。日本人のエビの年間消費量は、世界の漁獲高の4分の1を占めると言われます。

日本は、ベトナム、フィリピン、タイ、インドネシア、マレーシアなどからエビを買っています。こうした国では海岸のマングローブ林を伐採し、小さな池をつくって、エビの養殖を行なっています。

たくさんの赤ちゃんエビを小さな池に放流すると病気が広がるので、それを防ぐためにクスリを散布します。エサの食べ残しやエビの糞でも水が汚れます。その結果、小さな池は5年ほどで荒れ地になり、エビの養殖を続けるために、別のマングローブ林が伐採されます。

考えようによっては、日本人がエビを食べるたびに、「生命のゆりかご」といわれるマングローブ林が消えているということになります。

そして、つゆに使われる醤油の原料である大豆もほとんどが輸入です。目の前の天ぷらうどんの材料のうち、日本国内で100%まかなえるものは何かというと、水なのです。水しか自給できません。では、小麦や大豆を育てるのにつかった水は、いったいどこの水なのでしょう。

日本は食料を海外から輸入しています。

小麦、大豆、トウモロコシなどの穀物を中心に、野菜、肉など、食卓に並ぶあらゆるものを外国から買っています。こうしたものをつくるのにつかわれた水は外国の水です。

たとえば、食パン1斤をつくるには小麦粉300グラムが必要です。その小麦粉300グラムをつくるには、630リットルの水が必要です。

肉の場合はもっと水が必要です。鶏、豚、牛は水を飲むし、さらに水をつかって育てた穀物等をエサにするからです。家畜が育つまでにつかった水をすべて計算すると、鶏肉100グラムには450リットル、豚肉100グラムには590リットル、牛肉100グラムには2060リットルの水が必要になります。

家族で焼肉屋にいったとき、食べ盛りの男の子がいると、牛肉1キロくらいペロリと平らげてしまうかもしれません。牛肉1キロをつくるまでに、2万600リットルの水が必要です。日本人が1日に使う水の量が約300リットルなので、ほぼ70日分の水が1キロの牛肉にかかっていることになります。

食料をつくるにはたくさんの水が必要です。大量の食料を輸入するのは、大量の水を輸入することなのです。これはペットボトル水の比ではありません。

つまり食料輸出国から日本へ流れる水の流れがあるのです。目には見えませんが太く長い流れです。

それにもかかわらず食べられることなく、捨てられる食べものがたくさんあります。日本人は世界中の食料をかき集め、そして無駄にしているのです。世界中から水をかき集め、捨てているのです。

水はさまざまなかたちに姿を変えています。食料はその1つです。水問題は水だけを見ていると解決の糸口が見えにくいのですが、あらゆるものの後ろにある水の存在に気づくと、一筋の光が見えることがあります。

私は、立派なエビ天ぷらののったうどんに複雑な思いになりながらも、ありがたく、すべていただくことにしました。

皆さんは、この動画見て、どんなことを思いますか?