アクアコミュニケーターの知恵
水と地球環境のはなし | Story of the global environment and water
日本の水不足
日本の年間平均降水量は1690mmです。
もし降った雨がその場に止まるなら、身長170センチの大人の背の高さくらいまで水がたまるということです。
世界の年間平均降水量は約810mmです。
日本には世界平均の2倍の雨が降ることになります。
では、なぜ水不足になるのか。
日本列島は山地が多く、山にふった雨はあっというまに海へと流れてしまいます。
その時間は「1泊2日」と言われるほどです。
雨は梅雨や台風の時期に集中するので、降った雨の大部分は洪水となって川を下り、利用されないまま海に流れてしまいます。
反対に雨が1か月ほど降らないと、すぐに水不足になります。
これに人為的な要素も加わっています。
近年、人間がやってきたことは、雨をなるべく早く海に流すことでした。
水をためる役割をしていた森を伐採し、田んぼを畑や宅地に変え、山をコンクリートでかため、川の両岸をコンクリートでかため、まちをコンクリートでかためために、水が海に到達するスピードが増したのです。
これでは山にふった雨は以前よりもさらに早く海へ流れてしまい、使える水の量は減るばかりです。