アクアコミュニケーターの知恵
水と人々の健康のはなし | Story of people's health and water
人間の体のなかにはどのくらいの水があるか
人間のからだは、成人の場合、約60%が水分だ。
体重60Kgの人の場合、36Kg分が水分ということになる。
体のなかの水の割合は、年齢とともに変化する。
誕生したばかりの赤ちゃんは、体の約75%が水だが、成長するにつれ、子どもの時期で約70%、成人すると約60%とへっていく。
体内の水の増減は、筋肉や脂肪に関係している。
筋肉には水分がたくさん含まれるが、脂肪にはわずかしかふくまれない。
成長とともに体に脂肪がつくと、水をためておく場所が少なくなり、水分の割合は少なくなる。
一方、老人になると筋肉の量がへるため、水分量もさらにへって、体重の約50%になる。
人間の体のなかにある水分の3分の2は、筋肉をはじめ、からだのあらゆる部位を構成する細胞のなかにある。
のこりの3分の1は、血液やリンパ液などにふくまれていて、体中をめぐっている。
たとえば、血液のポンプといわれる心臓からは1日に7200Lもの血液が、栄養や酸素をはこぶために体中におくられているが、その60%が水分だ。
体内のリサイクル工場といわれる腎臓では、1日に200Lの血液をきれいにして再利用したり、いらなくなった物質をおしっことして体外に出したりしている。
出典『水と人びとの健康』(橋本淳司著・文研出版)より