アクアコミュニケーターの技術
aqua-solutions 05
2012.5.2
雨水を活用して新しい治水と利水を
- 雨水は蒸留水に近い
- ダムに頼らない治水
- 水道使用量を上回る降雨量
- 雨水都市を可能にする大型地下貯留槽
- 雨水活用技術で海外に貢献する
1. 雨水は蒸留水に近い
降水量の少ない国、水道インフラ未整備の国では、雨水は命綱である。
飲み水であり、生活用水である。
だが、雨水は使えるのか、汚れてはいないのだろうか、という疑問をもつ人は多いのだろう。
じつは雨水の水質は蒸留水に近い。
水質汚染の指標の1つである電気伝導度というものがある。
水はいろいろな物質を溶かす性質があるが、電解質といってイオンになるようなものがたくさん含まれていたら電気はたくさん流れる。
どの程度電気が流れたかを調べると、どれくらい水が汚れているかがおおまかにわかる。
降り始めて30分以上たった雨水の電気伝導度は水道水の数分の1である。
地面を通過していないので、糞尿由来の病原菌に伝染される機会ははるかに低い。
雨水はきれいなのだ!
だから飲料や生活用水を雨水だけに依存する国もある。
たとえばワイキキ市郊外に位置するタンタラスの丘の高級住宅地域では、100軒以上の個人住宅で雨水活用が行われている。
オーストラリアのクイーンズランド州では、住宅地に雨水をためる貯留タンクを設置し、ろ過・紫外線消毒し、飲料水として供給される。
さらに言えば、雨水活用先進国のドイツでは、都市の再開発が行われる際には雨水活用施設が導入されるほどだ。
雨水の重要性に気づいていないのはもしかしたら日本人だけ???
Archive
vol.
11
2016.9.1
vol.
10
2016.8.1
vol.
09
2016.4.24
vol.
08
2012.2.9
限界集落、開発途上国の課題を解決! 市民が管理できる小規模給水施設
vol.
07
2012.9.1
vol.
06
2012.6.5
vol.
05
2012.5.2
vol.
04
2012.4.18
vol.
03
2012.4.14
vol.
02
2012.3.9
vol.
01
2012.2.9