アクアコミュニケーターの技術
aqua-solutions 07
2012.9.1
「低コスト・省エネ」水質浄化のカギを握る超微細気泡
- 顕微鏡世界の気泡がもつさまざまな可能性
- 高速魚雷艇のスクリュー腐食が研究のきっかけ
- 途上国で汚水を処理し安全な水を確保する
- 低コスト、省エネルギーの海水淡水化を実現
- 開発途上国のニーズにあった支援ができる
- 湖や沼などの閉鎖水域をきれいにできる
- 下水処理コスト削減の可能性
3. 途上国で汚水を処理し安全な水を確保する
超微細気泡チームは水処理技術を使い、水問題の解決を目指している。
たとえば開発途上国で汚水を処理し安全な水を確保することだ。
顔や体が洗えない、洗濯ができないなどの理由で衛生状態が悪化すると病気が蔓延する。
それを防ぎ、最低限の衛生的な生活を営むには、少なくても1日当たり20リットルの水が必要だが、日常利用する河川や湖沼の水が汚染されているケースは多い。
河川水、雨水を貯蔵する飲用水桶が雑菌類に侵され、簡易な濾過では対応できないこともある。
また、汚染された水を利用することで水系感染症が発生するケースも後を絶たない。
水系感染症には、コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、大腸菌下痢症など細菌が原因のもの、ポリオ、ロタウイルスなどウイルスが原因のもの、赤痢アメーバ症など原虫が原因のものがある。
WHOによれば、水系感染症が原因で毎年約180万人以上が命を落としており、その大部分が5歳以下の子どもといわれている。
超微細気泡には、凝集し圧壊する過程で、酸素を活性酸素に変化させ、オゾン等の殺菌力をもつ分子をつくり出すという性質がある。
オゾンは通常、水中では数時間で消滅してしまうが、ナノバブル化されたオゾンは長期間維持される。
オゾンには殺菌能力があり、細菌類だけでなくウイルスに対しても効果がある。
菌類や汚染物質を除去して飲用に適した状態にすることで多くの人の命を救うことができる。
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